法人設立の際の、費用や経費について
日本では会社法、または、一般社団・財団法人法等の法律の基で成立している会社を法人と呼んでいます。
そこにはもちろん営利、非営利など種類があり主に前者をまとめて会社、後者が法人という位置づけになっています。ですが一般には法人設立というと、会社設立・起業すると捉えられますので、そう記します。
まずは法人設立にあたって、当たり前ですが会社名を決定しなくては始まりません。会社名は“商号”と呼ばれる大切な物です。会社の事業内容、本社の所在地や役員の配置、資本金を用意しなくてはなりません。
以前、日本では起業するのに(株式会社設立)最低でも1000万円の資本金、または有限会社の場合は300万円が必要という時代がありました。法律が改正され、今では1円あれば起業することが可能なのです。
資本金は1円あれば、と言えど法人設立には費用が発生しますので注意が必要です。
定款、普段あまり目にすることがない言葉ですが会社の基本規則をまとめたもので、紙や電子媒体したものを言います。
この定款作成には公証人役場という機関を通しての作業が必要なのですが、ここでかかる費用を記します。
定款印紙代として40,000円、定款認証手数料 50,000円、定款謄本取得代(1枚250円。4枚なら1,000円)が発生します。なお定款印紙代の40,000円は電子媒体であれば不要ですが、手続きが大変であることは頭にいれておかなければなりません。
登記という作業も必要ですが、法務局で支払う費用も発生します。 設立登記登録免許税(収入印紙代)の150,000円ですが、ルールとしては資本金の7/1,000。ただし15万円を下限と決められています。
その他に、登記簿謄本を取得、印鑑証明書の取得、銀行で残高証明書を発行など諸経費がついて回るのが現実です。
30万円で仕上がってしまえば十分、とみておかなくてはなりません。インターネット回線の開設、パソコンやデスク、棚等の備品の調達も必要ですし、消耗品も安い物でいいのですがリストを作って用意しておく必要があります。
ただし法人設立をしてのメリットは大きなものがあります。個人事業主と大きく違ってくるのは、法人税は一律変動がありません。よって収益をあげればあげるほど痛手となる税金対策に大きな安心をもたらします。
安心と言えば法人化した場合、何と言っても社会の信用度が格段にあがります。個人事業では取引が出来ないところもあるでしょう。